概要資料
1. 計画名と目的
計画名称: Project-KARA(プロジェクト・カーラ)
目的: インドネシア・バリ州ペニダ島における聖域「アムリタ・スリンガ」および輪廻の湖の再生・保全
本計画は、ランガ族の指導者ミズシマ氏より茂木教授が直接の要請を受け、当該聖地の急速な環境悪化および文化消滅の危機に対応するために立ち上げられた。計画の立案にあたっては、1975年の山極一歩教授によるフィールドワーク、および茂木の再訪調査(2020年)に基づいた継続的な現地理解を基盤としている。
2. 計画の基本方針
Project-KARAは、以下の倫理的・文化的制約を厳守する。
- ムクティ・カヤの教義への尊重: 現地宗教体系に反する活動・発信を一切行わない。
- 非公開性: ランガ族および神孵の実(黒ノニ)に関する研究・活動は、公的な学術発表や報道とは一線を画し、秘密裏に進行される。
- 聖地の回復を最上位目的とする。 金銭的利益・企業活動はすべて手段であり、目的ではない。

3. 実行構造と資金調達モデル
3-1. 株式会社KARIYA
本計画を実行するための表向きの母体企業。主にエイジングケアサプリメント「カーラ」の研究・製造・販売を担う。
- 「カーラ」は黒ノニを基にしたエイジングケア製品として、当初は高徳者(霊的に高位と認められた者)に限定販売。生産安定の後、一般市場への拡大を予定。
- 販売収益は、聖地の保全・再生事業、およびNGO「パーラ」の運営資金として利用される。
- 計画の重要ポジションには、ミズシマの血縁者を配置し、内部信頼性を担保。
3-2. NGO「パーラ」
- 表向きは代表ミズシマ・サリによる子どもの保護・支援活動を掲げるNGO。
- 裏では日本国内における「純魂冒涜(子どもに対する重罪)および転生腐蝕(低徳な所業)の戒破者」の探索および調査・管理。
- 戒破者は、順次ヴァラナを通じて「供物」として儀式に利用される。
- 保護した子どもたちについては、可能な限りの保護を継続して行う。
3-3. トラベルエージェンシー「ヴァラナ」
- 表向きは旅行・治験斡旋業を装うが、実質は戒破者を輪廻の湖へと送り込む中継機関。
- ペニダ島で儀式対象となるドナー候補者(戒破者)を集め、豪華客船THESEUS号を経由して移送。
※THESEUS号は管轄外のため、手術担当のレオンから船長であり責任者のロベルト・E・カッシーニを通して対応を行う。
3-4. 豪華客船THESEUS
- 表向きは国際水域を巡航するセレブ向けクルーズ船。
- 裏では内部(11デッキ)にて、非合法の臓器移植手術が実施されている。
- 茂木教授の旧友であるレオン・グレイの裁量にて、ヴァラナは非合法移植マーケットに参入。
- ヴァラナがコーディネートする移植対象者(レシピエント)は高徳者またはその血縁者に限定され、ドナーは日本国内で収集した戒破者とする。
※ドナーおよびレシピエントには、事前にKARAを服用させる。術後は、ドナーに対して適切な時期に継続的な服用が必要である。 - 移植臓器に関して、ミズシマ・リザル(摘出担当)およびミズシマ・カイラ(輸送担当)が現場実務を担う。
- 臓器の摘出後、遺体はオーガスタの葉に包まれ、輪廻の湖へ奉納され聖地の回復に利用。
4. 聖地再生のアプローチ(技術計画)
Project-KARAの核心目的は、ペニダ島・アムリタ・スリンガ聖域の再生にある。
特に注力対象は以下の2点:
- 輪廻の湖の水質改善
- 神孵の実の再生環境の復元
これに対して、科学的アプローチと宗教的アプローチの双方からの介入を試みる。
4-1. 科学的アプローチ:水質浄化技術の導入
輪廻の湖はかつて完全な透明性を保ち、ランガ族の儀式的場として機能していたが、近年の森林伐採・観光開発によって周囲の地盤が不安定化し、土砂・排水の流入が常態化している。
対処方針:
- フィルター設備の導入(自然環境に適合する材質使用)
- 多段ろ過システム(砂利・活性炭・ゼオライト等の順層構造)
- 吸着材の埋設による水中汚濁物質(リン・窒素等)の継続的低減
輸送・準備など外部協力についてはヴァラナが担う。
4-2. 宗教的アプローチ:供物と儀式の再編成
ムクティ・カヤの教えにおいて、神への供物の質と量は輪廻の流れの均衡を保つために不可欠であるとされている。水質の濁りは、「クローダ(神の怒り)」による浄化の拒絶とされ、教義上も深刻な異常事態と解釈される。
対処方針:
- 供物の増量: 日本国内で選出された「戒破者」を用いた浄化の儀式の定期化
儀式の主導はランガ族側にて保持。輸送・準備など外部協力についてはヴァラナが担う。
以上